AAMRは1992年の段階で特定できている知的障害の
原因疾患について「知的障害の原因疾患(第9版)として発表しています
知的障害の原因はさまざまであり、
特定できないものも少なくありません。
なかには原因が一つとは限らず、いくつかの
因子が複雑に関係して発症する可能も可能性考えられます。
また、遺伝子や染色体異常など先天性の障害だけでなく
損傷や環境が原因とされる後天性の障害も注目されています。
知的障害の原因疾患
●胎児期
★染色体異常・・・常染色体の異常(ダウン症候群4番など)
X染色体の連鎖により精神遅滞を生じる疾患(虚弱X症候群)
ほかのX染色体異常(XO症候群〈タナー〉)
★症候群疾患・・・神経皮膚の疾患(神経線維腫症)
筋肉の疾患(先天性筋ジストロフィー)
眼の疾患(無眼球症候群)
頭蓋と顔の疾患(尖頭合指症)
骨の疾患(末端骨形成不全症)
その他の症候群(プラーダー・ウィリー症候群)
★先天性代謝異常・・・アミノ酸代謝異常(フェニルケトン尿症)
糖質代謝異常(ガラクトース血症)
ムコ多糖類代謝異常(アルファーL-イズロニダーゼ欠乏症)
ムコ脂質代謝異常(ムコ脂質)
尿路回路異常(カルバミルリン酸シンテターゼ欠損症)
核酸代謝異常(レッシューハイナン症候群)
銅代謝異常(ウィルソン病)
ミトコンドリア代謝異常(カーンズーセイヤー症候群)
ペロオキシゾーム代謝異常(ツェルベーカー症候群)
★脳形成の発達障害・・・神経管閉鎖不全(無脳症)
脳形成不全(水頭症)
細胞移動不全(皮膚層の異常)
神経細胞内の異常(樹状突起の異常)
後天性の脳障害(水無脳症)
原発性(特発性)小頭症
★環境の影響・・・・子宮内栄養失調(母親の栄養失調)
薬物、毒物、催奇物質(サリドマイド)
母親の疾患(真性糖尿病)
妊娠中の放射能照射
●周産期
★子宮内の異常・・・急性胎盤機能不全(胎盤早期剥離)
慢性胎盤機能不全(子宮内発育遅延)
異常分娩(出産時の外傷)
多態性妊娠
★新生児期の異常・・・虚血性低酸素脳症(硬膜下)
頭蓋内出血、出血後水頭症、脳室周囲白質軟化症
新生児期痙攣、呼吸の障害(硝子膜症)
感染症(敗血症)、出生児の頭蓋外傷
代謝異常(高ビリルビン血症)
実質組織の出血
★脱髄性疾患・・・・感染後疾患(急性散在性脳脊髄炎)
免疫後疾患(百日咳脳精髄炎)
シルダー病
★変性疾患・・・・症候群の疾患(レット症候群)
ポリオジストロフィー(アルパース病)
基底大脳核疾患(ハンチントン病)
白質委縮症(アレキサンダー氏病)
スフィンゴ脂質代謝異常(セラミダーゼ欠乏症)
●出生後
★てんかん発作・・・てんかん重積状態による脳損傷、点頭てんかん
ミオクロニーてんかん
レンノックスガストー症候群
進行性局在てんかん
★中毒性代謝障害・・・急性の中毒性脳症、ライ症候群
中毒(水銀)、新陳代謝異常(低血糖)
★栄養障害・・・プロテインカロリー(特に認められる原因がなく
小児に見られるような進行性、消耗症)
長期静脈内栄養法
★環境剥奪・・・心理社会的不利益、幼児虐待と療育の怠慢
慢性的な社会・感覚遮断
「日本医療企画」テキストより
